1. クラウドコンピューティングの概要
クラウドコンピューティングとは?
クラウドコンピューティングとは、インターネット経由でコンピュータリソース(サーバー、ストレージ、データベース、ネットワーク、ソフトウェアなど)を提供するサービスのことです。企業や個人は、物理的なインフラを持たずに、必要なときに必要なだけリソースを利用できます。
クラウドの種類
クラウドサービスは大きく分けて3種類あります。
- IaaS(Infrastructure as a Service)
- 仮想マシン、ストレージ、ネットワークを提供
- 例: AWS EC2、Google Compute Engine、Azure Virtual Machines
- PaaS(Platform as a Service)
- アプリケーションの開発・運用環境を提供
- 例: AWS Elastic Beanstalk、Google App Engine、Heroku
- SaaS(Software as a Service)
- ソフトウェアをインターネット経由で提供
- 例: Google Workspace(Gmail、Google Drive)、Salesforce、Dropbox
2. AWSの基本サービス
AWS(Amazon Web Services)は、世界最大のクラウドサービスプロバイダーで、多数のクラウドサービスを提供しています。その中でも、特に重要な基本サービスを紹介します。
EC2(Elastic Compute Cloud)
仮想サーバー(インスタンス)を提供するサービス。必要なスペックのサーバーを簡単に作成・管理できる。
S3(Simple Storage Service)
オブジェクトストレージサービス。データを安全に保存し、スケーラブルに利用できる。
RDS(Relational Database Service)
マネージド型のリレーショナルデータベース。MySQLやPostgreSQLなどのデータベースを簡単に運用可能。
IAM(Identity and Access Management)
AWSアカウントのユーザー管理やアクセス制御を行うサービス。
3. リージョン・アベイラビリティゾーンの概念
AWSは世界中のデータセンターを活用し、複数のリージョンとアベイラビリティゾーン(AZ)を提供しています。
リージョン(Region)とは?
AWSのデータセンターの地理的なロケーション。各リージョンは独立しており、地域ごとのデータ管理が可能。
アベイラビリティゾーン(AZ)とは?
各リージョン内の複数の物理データセンター。高可用性を実現するために、1つのリージョン内で複数のAZに分散してデータを保存できる。
まとめ
AWSを学ぶためには、まずクラウドの基本概念とAWSの主要サービスについて理解することが重要です。次のステップでは、AWSアカウントの作成と基本設定について詳しく解説していきます。